この度、当社の藤井明が共同研究者(共著者)として参画させて頂いた論文、「温泉浴槽水中のMycobacterium phlei対するモノクロラミンと遊離塩素による消毒効果(第一著者:森康則、三重県保健環境研究所(現所属は名古屋大学宇宙地球環境研究所))」<温泉科学(J. Hot Spring Sci.),72,26-37(2022)>が大山賞*1を受賞しました。
9月3日(火)~5日(木)の間、静岡県の伊豆修善寺で開催された「日本温泉科学会第77回大会」にて大山賞受賞記念講演がありました。
モノクロラミン消毒を継続すると、従属栄養細菌が増殖してくることは以前から知られており、当社独自にモノクロラミン消毒のフィールド研究を行ってきた神奈川県藤沢市内の温浴施設でも当該現象を確認しておりました。
そのコロニー(菌株)を分離して16S rDNA塩基配列解析を行った結果、抗酸菌に近縁のMycobacterium phleiと同定し、その菌株を研究材料として提供することで本論文に貢献しました。
*1 大山賞: 日本温泉協会・会長などを歴任された大山正雄氏が学会に多額の寄付をされ、その財源を基に創設された賞のこと。選考規定は「会員歴3年以上の通常会員が執筆し、過去5年以内の日本温泉科学会誌「温泉科学」に掲載された論文の中で極めて優れているもの」となっている。
【出典】一般社団法人日本温泉科学会